日頃からトレーニングに励んでいる方でも意外に見落としがちな部位が「首」です。皆さんは鍛えていますか?首は非常にデリケートな部位でありながら普段あまり意識することがなく、トレーニングも怠りがちです。それに加え、生活習慣の変化により現代の私たちの首の筋肉は緊張しやすくなっています。そこで今回は、安全で効果的な首のトレーニング方法やトレーニングによって得られるメリットについて解説していきます。
首のトレーニングのメリット
姿勢が改善することにより様々な不調の予防につながる
長時間同じ姿勢でいることが多い現代人にとって、姿勢の改善は非常に重要な課題です。
特に、スマートフォンやパソコンの使用過多により、私たちの首の筋肉は非常に緊張しやすくなっています。首の痛みや頭痛・肩こりに悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしトレーニングを行うことで、首の筋力の強化とバランスの改善が期待でき、首の緊張が緩和されます。この結果、姿勢や体調の改善につながります。
見た目の改善や美容効果を得ることができる
首のトレーニングは、顔や頭皮にも良い影響を与えます。首の筋肉が強化されることで首周りの血流が良くなるため、顔のたるみやシワ、頭皮の血行不良の改善につながります。
また、首の筋肥大や前後のバランスの改善により、見た目の改善にもつながります。
例えばボディビル等のフィットネス競技者は、男性であれば迫力のある上半身の演出につながりますし、女性であれば引き締まったシャープな見た目を手に入れることができます。
スポーツや日常生活でのパフォーマンスが向上する
首は、日常生活だけでなくスポーツの動作にも関係しています。首のトレーニングをすることで、首の筋肉が強化され、より安定したパフォーマンスを発揮することが可能となります。また、格闘技やラグビーのようなコンタクトスポーツの選手は傷害予防にもなりますので鍛えて損はないでしょう。
正しく鍛えればいいことずくめですね。次は首のトレーニング種目を4つご紹介していきます。
注意事項
首は他と比べてデリケートな部位であるため、無理をしないことが大切です。決して限界までレップスを重ねたり、強すぎる負荷を与えるといったことはしないでください。無理のない範囲で安全に鍛えていきましょう。
首のトレーニング種目
ネックエクステンション
首の後面の頸部伸展筋群のトレーニングです。タオルを使う方法・プレートを首に載せてベンチに仰向けになって行う方法などいくつかバリエーションはありますが、今回はもっとも簡単に行える自分の手を使った徒手抵抗のやり方をご紹介します。
- 両手を後頭部の後ろで組みます。
- 両手を引いて頭部を前に倒していきつつ、頭部で腕の力に抵抗します。
- 腕の力に抵抗しつつ頭部を後方へ倒していきます。負荷の強さは腕の力で調整します。
ネックフレクション
首の前面の頸部屈曲筋群のトレーニングです。
- 頭部を後方に倒して、両手の親指をあごの下に置きます。
- 両手の親指であごを押し上げつつ、あごでで親指の力に抵抗します。
- 親指があごを押し上げる力に抵抗しつつ頭部を前方に倒していきます。負荷の強さは腕の力で調整します。
前ブリッジ
首の前面の頸部屈曲筋群のトレーニングです。非常に負荷が強いため最初は両手・両膝をつきながら行うことを推奨します。
- マットの上で四つん這いになり、両手・両膝・額をマットにつけます。
- そのまま体重を頭部に移しつつ前後に頭部を動かします。
- 慣れてきたら両膝を浮かして行いましょう。両手も離して行えるとより効果的です。
後ブリッジ
首の後面の頸部伸展筋群のトレーニングです。非常に負荷が強いため最初は両手をつきながら行うことを推奨します。
- マットの上で仰向けになり両手・両足・頭頂部の三点をつけてブリッジをします。
- そのまま体重を頭部に移しつつ前後に頭部を動かします。
- 慣れてきたら両手を離して行いましょう。
まとめ
頸部の柔軟性や強さはスポーツや日常生活において非常に大切になります。現代流行しているスマホ首の原因の一つにも、首の筋力低下が挙げられる程です。無理のない範囲で継続的に首を鍛えることで健康な体を手に入れましょう。